モジュール化でさらに進化する MOS FETリレーモジュール

MOS FETリレーモジュールとは

MOS FETリレーモジュールとは、MOS FETリレーと周辺部品・回路を小型の1パッケージに搭載し、単体のMOS FETリレーでは対応できない性能を実現した製品です。
半導体リレーのメリットである小さなサイズ感・高信頼性はそのままに、有接点リレーに更に一歩迫る仕様を実現します。リードリレーやメカニカルリレーなど、有接点リレーからの置き換えに最適です。モジュール化により、半導体リレーのさらなる可能性を広げていきます。

MOS FETリレーモジュールだからこそ出来る

オムロンのMOS FETリレーモジュールには、NOとNC接点を同時制御できるSPDT接点タイプとT字型回路構造で漏れ電流≦1pAを実現した極小漏れ電流タイプがあります。これら2種類のMOS FETリレーモジュールは、特に計測機器・半導体検査装置に最適な製品です。

単体MOS FETリレーが抱えるお困りごと①:SPDT接点構成がない→MOS FETリレーモジュール G3VM-□M□で解決

SPDT接点切り替え機能をプラス

単体MOS FETリレーが抱えるお困りごと②:漏れ電流が生じる(リーク電流)→MOS FETリレーモジュール G3VM-□MTで解決

極小漏れ電流機能をプラス

単体MOS FETリレーが抱えるお困りごと①:SPDT接点構成がない

目まぐるしく進化する半導体デバイスの進化に伴い、デバイスの特性検査においても測定項目の高信頼性化・多様化が進んでいます。高信頼性化を実現するために、従来のメカニカルリレーやリードリレーからの置き換えとしてMOS FETリレーが多く採用されていますが、NOまたはNCの単投タイプしかないため、双投(C接点)タイプから置き換える場合には制御回路が複雑になりやすいという懸念があります。多チャンネルで多様な測定機能を実現するためにプリント基板の高集積化が進むなか、簡潔な制御回路を設計することはとても重要です。
そこでオムロンは、2つのMOS FETリレーと制御回路を小型な1パッケージにし、簡潔な制御回路でメカニカルリレーと同等のSPDT動作を実現しつつ、半導体リレーならではの高い信頼性も併せ持つMOS FETリレーモジュールをご用意しました。

単体MOS FETリレーが抱えるお困りごと②:漏れ電流が生じる

計測機器・半導体検査装置では、測定精度が最も重視されるポイントの1つで、繰り返しの検査での安定性と高い分解能が求められています。繰り返しの検査での安定性を実現するためには、物理接点レスで開閉を繰り返しても安定したオン抵抗特性を示すMOS FETリレーの使用が望ましいですが、一方で半導体リレーが故に生じてしまう漏れ電流により、分解能はメカニカルリレーを使用した場合よりも劣ってしまいます。半導体は漏れ電流が生じることが当然ですので、繰り返し安定性と分解能はトレードオフの関係にあるというのが、これまでの通説となっていましたが、高い精度を実現するためには、両者を高次元で実現させることが重要です。
そこでオムロンは、3つのMOS FETリレーをT字型に回路配置し、小型な1パッケージにしたMOS FETリレーモジュールをご用意しました。半導体リレーながら漏れ電流を極小化(≦1pA)させ、繰り返し安定性と高い分解能を両立することで、高い測定精度の実現に貢献します。

G3VM-□M□ SPDT接点タイプ

オムロン独自の技術*により、基板上に省面積で容易にSPDT接点構成を構築できる半導体リレーモジュールを実現しました。

* 2021年7月当社調べ

形G3VM-66M(汎用タイプ)
60V 0.4Aの出⼒側定格で幅広い用途に対応

形G3VM-26M10(低COFFタイプ)
⾼周波(≦300MHz)のスイッチングに最適

形G3VM-26M11(低RONタイプ)
⾼電流(≦1A)のスイッチングに対応

STRONG POINT ①:工数削減

複雑な回路を1パーケージ化/SPDT構成

課題

半導体リレーを用いてSPDT接点を構成するには、複雑な回路と複数の部品が必要。

解決

1パッケージ化により回路設計や部品選定の工数を削減。

SPDT接点構成のために必要となる複雑な回路一式をモジュール化(1パッケージ化)することで、基板設計を簡素化&効率化。

STRONG POINT ②:超省スペース化

基板上で構成すると250㎣→モジュール実装面積56㎣(約78%の省スペース化)

課題

半導体リレーを用いてSPDT接点を構成するには、広い基板スペースが必要。

解決

独自のパッケージ技術*により省面積構造で、実装スペースを大きく削減可能。

* 2021年7月当社調べ

基板上でSPDT回路を構成した場合を比較して約78%のスペースを削減可能。高密度実装が可能なため、機器の多機能化、多チャンネル化に貢献。

STRONG POINT ③:長寿命

物理接点が無いため接点の摩擦故障が生じない

課題

既存のSPDT有接点リレーは接点寿命があるため、定期メンテナンスが必要。

解決

物理接点を持たない半導体リレーの使用により、長寿命化を実現。定期メンテナンスの頻度削減に貢献。

半導体のメリットである無接点構造で、アーク放電もなし。機械的な摩耗故障を気にすることなく使用が可能。

G3VM-□M□ SPDT接点タイプ商品ラインアップ

G3VM-□M□(SPDTタイプ)は低端子間容量タイプ、低出力オン抵抗タイプ、汎用タイプの3種類からお選びいただけます。

  形G3VM-26M10
低端子間容量タイプ
形G3VM-26M11
低出力オン抵抗タイプ
形G3VM-66M
汎用タイプ
端子数 6 6 6
接点構成 SPDT SPDT SPDT
負荷電圧
(最大)(V)
20 20 60
連続負荷電流
(最大)(mA)
200 1000 400
最大出力オン抵抗
(標準)(Ω)
4.4 0.21 1
開路時漏れ電流
(最大)(nA)
2 2 2
端子間容量
(標準)(pF)
1 40 20
動作時間
(最大)(ms)
0.3 2.5 1
復帰時間
(最大)(ms)
0.3 1.5 1
入力定格電圧(V) 5 5 5
入出力間耐電圧
(Vrms)
500 500 500

G3VM-26M10は、低い端子間容量特性により、300MHz帯の領域まで良好な高周波特性を有しています。

●高周波特性(アイソレーション)形G3VM-26M10
●高周波特性(インサーションロス)形G3VM-26M10

*1. 周囲温度条件+23℃です。
*2. 高周波特性については、実装基板により特性が異なるため、実機にて耐久性を含めご確認の上、ご使用ください。

その他G3VM-□M□シリーズについての資料は、
以下よりご確認ください。

G3VM-□MT 極小漏れ電流タイプ

MOS FETリレーを3個組み合わせた「T字型回路構造」を1パッケージ化することで、漏れ電流の極小化を実現しました。半導体試験装置などの測定精度向上に貢献します。

【ユニークな発想】T字型回路の1パッケージ化×メインラインOFF、サブラインON時:ほとんどの漏れ電流はGNDに流れる。中間点をGND接続。【独自の技術】3つのMOSFETリレーでT字型回路を構成

* 2019年12月当社調べ

基板上でこのようなT字型回路を構成する場合、設計が煩雑になってしまい、さらに実装スペースの確保が必要となります。T字型回路構造を1パッケージ化した極小漏れ電流タイプであれば、米粒3粒のサイズで高密実装に貢献します。

形G3VM-21MT
(高アイソレーションタイプ)

高周波(≦1.5GHz)のスイッチングに最適

形G3VM-61MT(高電流タイプ)
60V 0.8A(最大)のスイッチングに対応

形G3VM-101MT(高電圧タイプ)
100V 0.55A(最大)のスイッチングに対応

STRONG POINT ①:測定精度向上

漏れ電流、印加電圧

課題

半導体リレーでは、構造に起因した漏れ電流がやむを得ず発生。回路の誤動作や性能劣化などを引き起こすほか、微小電流測定精度の悪化の要因となっていた。

解決

T型回路構造の採用により、漏れ電流≦1pAを実現。回路の誤動作を抑制し、微小電流の測定にも対応。

実力値では漏れ電流≦0.1pA。リードリレーと同等の実力で、計測機器の測定精度への影響を最小限に。

STRONG POINT ②:省スペース化

超小型外形サイズ5mm×3.75mm×2.7mm

課題

有接点リレーはサイズが大きく、広い基板スペースが必要。

解決

超小型の外形サイズで省スペース化を実現。

基板上で当社VSONを用いてT字型回路を構成した場合:W5.9mm×H6.0mm(35.4㎣)→W5.0mm×H3.75mm(18.75㎣) Tモジュール(面積約47%削減)

複雑な回路を搭載しつつも極小サイズを実現。機器の高密度実装を可能にし、多機能・多チャンネル化に貢献。

STRONG POINT ③:メンテナンス工数削減

物理接点が無いため接点の摩擦故障が生じない

課題

リードリレーやメカニカルリレーなどの有接点リレーは接点寿命があるため、定期メンテナンスが必要。

解決

物理接点を持たない半導体リレーの使用により、長寿命化を実現。定期メンテナンスの頻度削減に貢献。

半導体のメリットである無接点構造で、アーク放電もなし。機械的な摩耗故障を気にすることなく使用が可能です。

G3VM-□MT 極小漏れ電流タイプ商品ラインアップ

G3VM-□MT(極小漏れ電流タイプ)は高アイソレーションタイプ、高電流タイプ、高電圧タイプの3種類をご用意しております。

  形G3VM-21MT
高アイソレーション
タイプ
形G3VM-61MT
高電流タイプ
形G3VM-101MT
高電圧タイプ
端子数 6 6 6
接点構成 1a* 1a* 1a*
負荷電圧
(最大)(V)
20 60 100
連続負荷電流
(最大)(mA)
200 Io Main : 800
Io Sub : 400
550
最大出力オン抵抗
(標準)(Ω)
8 0.4 0.8
開路時漏れ電流
(最大)(pA)
1 1 1
端子間容量
(標準)(pF)
0.6 38 23
動作時間
(最大)(ms)
0.3 2.5 2.5
復帰時間
(最大)(ms)
0.3 0.5 0.5
入出力間耐電圧
(Vrms)
500 500 500

*詳細は、製品詳細ページの製品データシート「●動作モード」をご確認ください

高アイソレーションタイプのG3VM-21MTは特に高周波特性に優れた商品で、1.5GHz帯まで良好な特性を有しています。

●高周波特性(アイソレーション)
●高周波特性(インサーションロス)

*1. 周囲温度条件+25℃です。
*2. 高周波特性については、実装基板により特性が異なるため、実機にて耐久性を含めご確認の上、ご使用ください。

リファレンスデザインレポート

試験・計測業界では、装置の測定精度・信頼性が非常に重要であり、当然、装置内で様々な測定回路切り替えに多く用いられているリレーにも高い性能・信頼性が求められます。そこで、オムロンはG3VM-□MTのリファレンスデザインをご用意いたしました。
G3VM-□MTは、半導体リレーで「T字型回路構造」を採用した小型半導体リレーモジュールです。半導体リレーの長寿命かつ安定したON抵抗特性を持ちつつ、リードリレー並みの極小漏れ電流を実現し、今までMOS FETリレーでは置き換えが困難だった用途にもご使用いただける製品です。本リファレンスデザインは、DCテスト部の回路切り替えを事例として、G3VM-□MTを用いた回路設計の参考例と、既存のリードリレー、MOS FETリレーとの測定精度影響を比較検証した結果を掲載しております。

※リファレンスデザイン基板の測定方法・詳細結果レポートもご用意しております。
詳細はオムロン営業までお問い合わせください。

MOS FET relay G3VM-101QR1, Mature Reed relay Coaxial shield type, T-module G3VM-21MT/-61MT/-101MT, Input control circuit with inverter

その他G3VM-□MTシリーズについての資料は、
以下よりご確認ください。

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