押ボタンスイッチとは
定義
押ボタンスイッチは、指による押し動作または引き動作によって操作部がその軸方向に動くことで接点の開閉を行う操作スイッチです。操作部は一般的に白熱ランプやLEDによる照光・表示機能を兼ね備えています。
特徴
表示機能 | スイッチに照光・表示機能を付加することで、 操作入力した結果を視覚的にフィードバックできます。 |
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豊富な製品バリエーション | 小形機器から大規模設備までさまざまな用途に使われるため、 サイズや仕様・機能で豊富に品揃えしています。 |
押ボタンスイッチは、さまざまな機器で使われるため非常に多くの製品を品揃えしています。
種類
押ボタンスイッチは、丸胴形と角胴形に分けられます。丸胴形は取り付け面の穴が円形で、その直径によってランク分けされた製品シリーズが設けられています。各製品シリーズには操作部の形状、照光の有無、色などでバリエーションを設定しています。また、同じパネルに取り付けられる表示灯、セレクタスイッチ、ブザーなども用意しています。
丸胴形の製品バリエーション
角胴形は、外形サイズで製品シリーズが設定されています。各製品シリーズごとに操作部の形状や色、照光の有無、点灯方式などでバリエーションを設けています。同一パネルに取り付けられる表示灯もラインアップに加えています。
角胴形の製品バリエーション
豊富な外形サイズと仕様のバリエーションの中から最適なものを選びます。
構造
押ボタンスイッチは、操作部、取り付け部、スイッチ部、ケース部からなる部品構成が一般的です。
1 操作部
外部からの操作力や動きをスイッチ部に伝達します。
2 取り付け部
スイッチ本体を取り付けパネルに固定します。
3 スイッチ部
電気回路の開閉を行います。
4 ケース部
内部機構を保護します。
5 発光源
照光表示するための発光源。
1 操作部
人が操作する力や動きをスイッチ部に伝えます。照光タイプは発光源からの光で操作部表面が発光します。
また、押しているときだけオンになるモーメンタリ動作(自己復帰形)と押した後に手を離してもオン状態を保持し、もう一度押すとオフに戻るオルタネート動作(自己保持形)の2タイプがあります。
2 取り付け部
丸胴形は取り付けナットを使って固定するねじ固定方式で、角胴形は穴に挿入するだけで固定するスナップイン方式でパネルに取り付けます。
3 スイッチ部
操作部で受けた力や動きがスイッチ部内にある押ボタンに伝わり、可動片を動かして接点を開閉します。
4 ケース部
内蔵するスイッチ機構を保護します。底面から突出しているはんだ付け端子に配線します。 配線時の作業効率向上のためケース部とスイッチ部が分離できるタイプもあります。
製品
丸胴形 | 角胴形 | ||
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A3D (Φ8)照光押ボタンスイッチ |
M2D (Φ8)表示灯 |
A3A (11.5×11.5)小形押ボタンスイッチ |
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A3C (Φ12)照光・非照光押ボタンスイッチ |
M2C (Φ12)表示灯 |
A3S (16.2×22.4)照光押ボタンスイッチ |
M2S (16.2×22.4)表示灯 |
A16 Φ16)照光・非照光押ボタンスイッチ |
M16 (Φ16)表示灯 |
A3K (16.2×22.4)照光押ボタンスイッチ |
M2K (16.2×22.4)表示灯 |
A165S/W (Φ16)つまみ形セレクタスイッチ |
A165K (Φ16)キー形セレクタスイッチ |
A3P (23.5×30.5)照光押ボタンスイッチ |
M2P (23.5×30.5)表示灯 |
M2BJ (Φ16)ブザー |
C5SA (30×30)照光押ボタンスイッチ |
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A22 (Φ22/25)照光・非照光押ボタンスイッチ |
M22 (Φ22/25)表示灯 |
C5SB (60×60)照光押ボタンスイッチ |
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A22 (Φ22/25)つまみ形セレクタスイッチ |
A22K (Φ22/25)キー形セレクタスイッチ |
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VAQ (Φ10.5)非照光押ボタンスイッチ |
A2A (Φ10.5)非照光超小形押ボタンスイッチ |
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VAP (Φ16.5)非照光押ボタンスイッチ |
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ZAP (Φ30)非照光押ボタンスイッチ |
応用例
生産ラインにおける運転操作の入力、設定条件の入力、動作状態の確認
- 大規模な組立・加工ラインやプラントなどの制御盤
産業用機械における運転操作の入力
- 工作機械や半導体製造装置などの操作盤
プラントの制御盤
工作機械
半導体製造装置