高容量負荷の安全遮断 A クリーンエネルギー関連装置への貢献 高容量パワーリレー形G9KB
双⽅向開閉可能。蓄電池の充放電時の開閉を1個で実現。
機器の「⼩形‧軽量化」、低接触抵抗による機器内部の
「低発熱化」に貢献。
(UL60947-4-1/
IEC61810-10取得品)
カーボンニュートラルや災害時のレジリエンス強化などの社会変化を受け、蓄電システムのニーズが高まっています。しかし、蓄電システムの高容量化に伴い、機器の大型化による設置占有面積の増加や、機器内部の発熱量増加による基板寿命の短命化などの影響で、特に家庭向け市場への普及の課題が生じています。
オムロンのパワーリレー形G9KBは、高電圧・高容量開閉能力(DC600V 50A)を保有しながら双方向開閉が1個で実現できます。機器の小型・軽量化や機器内部の低発熱化により、クリーンエネルギー関連装置における設置制約や長寿命化の課題解決に貢献します。
DC600V充放電するシステムに形G9KBを使用した場合
(充放電時の開閉を1個で実現)
*1. 従来の高容量パワーリレー4個使いから形G9KB 1個に置き換えた場合における
リレー総占有面積の比較(2023年5月 当社調べ)
*2. 一般的な高容量パワーリレーと形G9KBの抵抗値(初期値)、20A通電時の比較
(2023年5月 当社調べ)
【ご提供価値】
- コンタクタやリレー複数個使いからの置き換えで、機器の小型・軽量化が可能(設置面積を削減)。
- 低接触抵抗(5mΩ以下)により、低発熱化が可能(充電効率UP、長寿命化による費用対効果UP)。
- UL60947-4-1/IEC61810-10取得済みのため、蓄電システムの安全遮断用途にも安心して適用可能。
高容量+双方向開閉で、実装部品の員数削減と経路抵抗の低減
注. DC600V充放電するシステムの場合
*1. 従来の高容量パワーリレー4個使いから形G9KB 1個に置き換えた場合におけるリレー総占有面積の比較(2023年5月 当社調べ)
*2. 一般的な高容量パワーリレーと形G9KBの抵抗値(初期値)、20A通電時の比較(2023年5月 当社調べ)
オムロンのアーク遮断解析技術 ― 高容量・双方向開閉を気中開閉型で実現 ―
一般的に直流電流をオン/オフする際は、スイッチングデバイスの接点間にアークが発生します。蓄電システム(ESS)などの双方向開閉の用途においては、電流の向きが逆転してもアークを遮断し、接点の溶着を防ぐことが必要です。しかし、電流が流れる向きが変わるとアークの向きや特性も変わるため、同一構造で双方向の電流を安全に遮断できるようリレーを設計するのは容易ではありません。
形G9KBは、永久磁石によるアーク伸長技術と3次元アーク解析技術(CAE技術)により、電流の向きの影響を受けない構造を気中開閉型で実現しました。産学連携によって再現性の高いCAE技術を確立し、小型・高容量化の両立を実現。設計・技術検証スピードも向上させています。
注. 逆方向に電流が流れる場合は、アークの向きが逆になります。
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UL60947-4-1とIEC61810-10を取得したリレー
太陽光発電システムに関連する装置は高電圧化・高容量化が進んでおり、ますます安全遮断機能に対する重要性が増しています。それに準じて、プリント基板用リレーに対しても厳しい規格要件を要請する場合があります。
オムロンの形G9KBはプリント基板用リレーでありながら、コンタクタなどのスイッチングデバイスに求められるような厳しい条件であるUL60947-4-1、IEC61810-10の規格を同一構造で取得しています。蓄電システムの安全遮断⽤途にも安⼼して適⽤が可能です。
双⽅向開閉性能(充放電回路制御)が必要なアプリケーション
ESS*1以外にも、V2X*2(V2H*3、V2B*4など)でもご活⽤いただけます。
機器の⼩型‧軽量化、機器内部の低発熱化をご検討の際は、形G9KBをご検討ください。
*1. ESS:Energy Storage Systemの略で電⼒貯蔵システムを指す。
電⼒の貯蔵と放出を⾏い、エネルギーの供給と需要のバランス調整をしたり、ピーク時の電⼒需要を補完するために活⽤される。
*2. V2X:Vehicle-to-Everythingの略称。
⾞両(EV/PHV/FCVなど)とあらゆるものとの接続や連携により、スマートグリッドやエネルギーマネジメントにおけるエネルギー効率向上に活⽤される。
*3. V2H:Vehicle-to-Homeの略称。
⾞両(EV/PHV/FCVなど)と住宅との接続により、家庭における電⼒使⽤量の調整やエネルギーの貯蔵と放出などに活⽤される。
*4. V2B:Vehicle-to-Buildingの略称。
⾞両(EV/PHV/FCVなど)とビルとの接続や相互作⽤により、建物のエネルギー効率の向上や電⼒管理などに活⽤される。