太陽光発電システム向け業界初*1の300Aプリント基板用リレー「G9KA-E」を発売

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2023年03月01日公開

オムロン電子部品事業は、太陽光発電システムで使用されるパワーコンディショナーの高出力化に向け、業界初の300A定格の高容量リレー「G9KA-E」を2023年3月1日からグローバルで発売します。リレー自体の発熱を抑えつつ、放熱性能を高めることで大電流通電が可能になります。これにより、太陽光発電に使用するパワーコンディショナーの高出力化を実現し、再生可能エネルギーの普及を促進することで、脱炭素化社会の実現に貢献します。

業界初の300Aリレー「G9KA-E」

近年、カーボンニュートラル社会の実現に向けた再生可能エネルギーの活用として、太陽光発電システムの導入が加速しています。中でも、保守メンテナンスの観点で、持ち運び可能で交換が容易な分散型パワーコンディショナーの採用がグローバルで増えています。設備1台あたりの出力を高められれば、設備台数を削減でき、点検工数の低減などができることから、設備の高出力化が進んでいます。それに伴い、設備に流れる電気のオン・オフを制御するプリント基板用リレーでも大電流通電が求められますが、リレー自体の発熱により基板の許容温度を超える恐れがある為使用できないという課題がありました。

今回発売する「G9KA-E」は、端子形状や底面部分の高さを見直すことで放熱性能を向上させ、業界初となる300A通電を実現しました。また2021年7月に発売した200A定格の高容量リレー「G9KA」と同等の体積*²と低接触抵抗0.2mΩ以下*³を維持しています。これにより、プリント基板用での最大値270A定格リレー*⁴から置き換えた場合、分散型パワーコンディショナーの出力を約11%向上することができます。1台あたりの出力を高めることで、設備台数削減による導入時のトータルコストとメンテナンス工数削減を実現します。また、低発熱・高放熱性能により電流通電時のプリント基板の温度上昇を抑制できます。これにより、基板の長寿命化や、基板上に搭載されるヒートシンク等の冷却機構を簡素化することによる、設備本体の軽量化にも貢献します。

プリント基板用高用量リレー「G9KA-E」300Aの通電定格を実現最大接点電圧もAC1000Vへ拡大

端子形状や底面部分の高さを見直すことで放熱性能を向上したリレー「G9KA-E」

オムロンは、今後も長年培ってきた技術で、先進的なデバイスならびにモジュールを創出し、グローバルに提供することで、顧客の製品とサービスを通して脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

主な用途

産業向け太陽光発電用
パワーコンディショナー

EV 急速充電器

ロボットコントロール機器

蓄電池（UPS）

産業用エアーコンディショナー

「G9KA-E」の主な仕様

項目	G9KA-1A-E
定格負荷	AC1,000V 300A
電気的耐久性 @85℃、AC1,000V	接続	最大通電	遮断	動作回数
	50A	300A	50A	30,000回
	150A	300A	300A	10回
コイル電圧	DC12V/24V （保持電圧45～60％）*⁶
接触抵抗（初期）	0.2mΩ以下*³
周囲温度	-40～85℃
端子形状	プリント基板端子
安全規格	TÜV、UL、CQC