MLCC、水晶振動子、SAWフィルター(Surface Acoustic Wave filter)などの電子デバイスは非常に小さく、米粒の約1/10のサイズのものもあります。これらの製品に検査ピンを当てる場合、検査ピンの先端はものすごく細くなってしまうため、測定数値にバラツキがでてしまい、精度の高い導通検査が困難でした。また、検査対象物の端子はセラミック製が多く、非常に硬いため、検査ピンの先端が削れてしまいます。結果、寿命が短く、メンテナンス頻度が増えることで、生産効率を落としていました。折れたピンが検査製品自体を傷つけてしまうことも課題視されていました。
オムロンの高硬度対応ソケットであれば、そのような極小のパッケージ製品にも安心してご使用いただけます。
項目 | 仕様 |
---|---|
接触力 | 20gf at 0.95mm |
推奨ストローク | 0.95mm (PCB側:0.15mm DUT 側:0.8mm) |
最大ストローク | 1.35mm (PCB側:0.15mm DUT側:1.2mm) |
最小ストローク | 0.55mm (PCB側:0.15mm DUT側:0.4mm) |
接触抵抗 | 130mΩ |
定格電流 | DC 1.0 A |
めっき | Au |
*仕様は参考値であり、カスタマイズ商品によって異なります。
各ピンとソケットは、実際のお客様の用途に合わせてカスタマイズ設計いたします。詳細はお問い合わせ下さい。
安定した接触性で正確な検査を実現
オムロンの極小パッケージ対応ソケットは凸型の先端形状を採用することで、導通パッドとの十分な接触面積を確保します。この先端形状を、極小ピンで、かつ大量生産でも、寸法公差をミクロンオーダーでコントロールできるのがEFCプロセス技術の強みです。
また、水晶振動子など小さな検査対象物の端子(電極パッド)の材質はセラミックであることが多く、表面に凹凸があります。そのためポゴピンのような垂直なピンの動きでは、正確な測定が難しいケースも発生します。
しかし、オムロンのブレードピンはEFCプロセス技術ならではのバネの動きにより、垂直ではなく、端子表面を擦れるような接触の仕方をします。
そのため、信頼性の高い接触性と安定した測定精度を実現した商品の提供が可能です。
信頼性の高い接触を実現するオムロンのプローブピン(ブレードピン)の動き
長寿命でメンテナンスの手間を軽減
凸型の先端形状を採用することで、ピン先端の破損を大きく軽減しました。量産工程でのメンテナンス工数を削減し、生産効率アップに貢献します。また、先端部の破損による、お客様の製品を傷つけるリスクも大きく低減できるため、ストレスフリーな検査が可能です。
さらに、お客様のアプリケーションに適したカスタムデザインの提案とオムロンオリジナルの材料ブレンド*により、ポゴピン製のソケットに比べて5倍以上の高耐久性を実現しています。検査現場において、検査ソケットの交換頻度を大きく低減し、生産効率向上に貢献します。
*特許第5077479号(P5077479)
*BtoBコネクタ検査での一例です。